車を安全に運転するためには、フロントガラスは常にきれいにしておく必要がある。

フロントガラスをきれいにする方法としては、ウォッシャー液を使用してワイパーで洗い流す方法が一般的だ。

しかし、しつこく付着している汚れや水垢、油膜などはワイパーをかけただけでは簡単に取れないもの。また、塩害による汚れも簡単には除去できずに困ることもある。

では、フロントガラスはどのような原因で汚れるのだろうか？また、塩害や水垢などの汚れはどのように落とすのか？

今回は、フロントガラスの汚れに関する問題について紹介する。

①車のフロントガラスが汚れる原因とは

はじめに、フロントガラスが汚れる要因について解説する。

汚れる要因を理解できれば、汚れを回避することも可能となるので、しっかりと参考にして欲しい。

・油膜や水垢

フロントガラスが汚れる原因として最も多いケースが油膜や水垢による汚れである。油膜とは、水と油分が混ざったものがフロントガラスに付着して油染みが発生したような状況となる状態である。

油膜はワイパーの動作にも悪影響を及ぼすことがあり、引きずったような音が出てきてスムーズなワイピングが不可能となる。油分の成分としてはシリコンがほとんどとなるが、シリコンの発生原因としては主にワックスの成分であることが多い。

車のコーティングをするために使用するコンパウンドなどのワックスは、ボディのコーティングには最適であり、きれいな状態を保つことができる反面、期間が経てば劣化し、雨が降った際に水に流され、フロントガラスに付着することで油膜を発生させることが多い。

他にも、フロントガラスの撥水コーティングの劣化や排気ガスに含まれている油分が油膜の原因となることも多いので、自分自身で防止することが難しい場合がある。

油膜と同様に汚れる原因として多いのが、水垢である。

ウロコとも呼ばれることがある水垢は、主に雨や水道水などをフロントガラスにかけた後に、ガラスに付着した水分が蒸発しガラスに残った不純物のことを指す。

不純物は、主に車に付着した埃などが水に溶け、フロントガラスに付着して乾くことで発生することが多い。また、油膜と同様に油成分が含まれることもあり、視界を遮ってしまうため視認性に影響を及ぼすこともある。

・海岸沿いなどの塩害

特に海の近くに住んでいる人や海岸沿いの道路を運転している場合、細かな海水が潮風となって車に当たり、塩害という形でフロントガラスを汚すことがある。塩害は白っぽい汚れとなって、濃く付着すると一度ワイパーをかけただけでは塩が伸びてなかなか拭き取ることができない。

また、付着してすぐの状態であれば落としやすいが、乾いてしまうと雨水などと化学反応を起こして更に落としにくくなる。更に、フロントガラスへの影響だけでなく、車を錆びさせるなどの弊害があるので、すぐに落とすことが重要となる。

②「塩害」や「水垢・油膜」などによるフロントガラスの汚れを防ぐ方法とは？

では、塩害や水垢、油膜をどのようにすれば防止できるのかについて解説したい。

・コーティングを行う

塩害であれば海岸沿いの道路の走行を避けることである程度付着を防止することができるが、水垢や油膜はどんなに気をつけていても付着を完全に防止することは困難である。そこで、もし水滴が付着しても撥水することで、汚れるリスクを最小限に抑えることができる。

そこで活用したいのがガラス撥水コーティング。これは、ガラスの表面に薄く撥水成分をコーティングすることで、水滴をガラスに付着させないようにする方法だ。

代表的な撥水コーティングとしては、シリコンコーティングとフッ素コーティングがあり、シリコンは安価でありながらも撥水性が高い、フッ素は耐久性が高く長持ちするといったメリットがそれぞれにある。

・こまめな洗車を行う

コーティングによって撥水性を高めてフロントガラスの汚れを回避することもできるが、それでも完全に汚れを回避するのは困難である。特に、塩害の場合は付着する量も多く、撥水だけでは追いつかない。

塩害などでフロントガラスが汚れた場合は、すぐに洗車をして取り除くことも重要だ。また、定期的に洗車を行い、ボディに付着した汚れを取り除くことで、水垢の発生防止にもつながる。

③車のフロントガラスの汚れを除去する方法

もしフロントガラスが汚れている場合は、どのような方法で除去すればよいのだろうか？ここでは、汚れの種類別に汚れの除去方法を詳しく解説する。

・水垢や油膜の汚れ除去方法について

水垢には、主に水性と油性の水垢がある。

水性の場合は、水洗いをすることで比較的簡単に落とすことができ、スポンジで拭き取ることでより確実に除去することができる。

一方で、油性の水垢や油膜は水を弾いてしまうので水で流すだけでは除去することができない。その場合、おすすめの方法として食器用洗剤としても用いられる中性洗剤を使用するのが有効だ。

中性洗剤は油を分解する効果があるので、スポンジに軽く付けて油分の箇所を拭き取るだけで簡単に除去することができる。しかし、べっとりと付着している場合は研磨剤などを用いて削り取るようにして取り除こう。

・塩害による汚れの除去方法について

塩害による汚れを取り除く場合は、水ではなくお湯を使用することで取り除きやすくなる。食用の塩と同じで、お湯を使用することで溶けやすくなり、拭き取ることで水よりも簡単に取り除くことができるのでおすすめ。

他にも、お酢を使用する方法も有効で、お酢と近い成分としてクエン酸を用いるのも◎。

それでも除去できない場合は、ブラシに研磨剤を付けて磨くという方法もあるが、磨きすぎるとガラスに傷を付けてしまう可能性があるので注意が必要である。

④汚れの除去が難しい場合はフロントガラスの交換を

フロントガラスの汚れを防止したり、汚れを取り除いたりする方法はあるが、それでも除去が難しい場合がある。特に、長年蓄積された汚れは、落とすのに時間がかかったり、落とすことができなかったりする。そこで、取り除くのではなく思い切ってフロントガラスを交換するという方法も検討する価値がある。

クールベールプレミアムは、世界No.1シェアを誇っているAGCが独自開発した三層構造のフロントガラスとして有名で、ガラスとガラスの間に中間膜と呼ばれている粘着性の層がサンドされている。この中間膜は、ガラスが割れたときの飛散を防ぐため、事故などの際にも安心。

また、UVAとUVBを99%カットすることができるので、夏場によくありがちなハンドルが厚くて握れないなどのトラブルを防止することも可能。

まとめ

車を安全に運転するために、フロントガラスが持つ役割は非常に大きなもの。

そのフロントガラスが汚れてしまっては安全な運転に支障をきたすだけでなく、見た目も決してよいとは言えない。

今回は、汚れの原因や種類、汚れの落とし方などについて詳しく説明したが、劣化しているフロントガラスや、汚れが落ちない場合は、思い切ってフロントガラスを交換するという選択をするのも有効的と言えるだろう。

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